2013年10月9日水曜日

上海自由貿易区、開放ペースは韓国以上:韓国経済自由区域の失敗

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朝鮮日報 記事入力 : 2013/10/09 11:07
http://www.chosunonline.com/svc/view.html?catid=31&contid=2013100900941

上海自由貿易区、開放ペースは韓国以上
経済自由区、上海の追い上げに焦る韓国10/09

 「上海自由貿易試験区は外資が医療機関を単独で設立できるようにするなど、大幅に規制を緩和した。
 社会主義国家である中国がサービス分野でも対外開放と競争促進に向け、思い切った規制緩和措置を推進していることは示唆するところが大きい」

 韓国のヒョン・オソク副首相(経済担当)は8日、経済関係長官会議(閣僚会議)を開き、中国で先月末に発足した上海自由貿易試験区の例を挙げ、韓国もサービス産業の競争力強化に向け、規制緩和に取り組むべきだと強調した。
 韓国経済が成長動力を回復するためには、サービス業の競争力強化が急務だが、中国に先を越されては困るという懸念がにじんだ発言だった。

 中国政府は先月29日、上海市に面積28.8平方キロメートルの地域を自由貿易試験区に指定し、医療、教育、金融などサービス業の規制を緩和すると発表した。
 特に医療、教育などの分野は韓国の経済自由区域よりも開放レベルが高く、専門家は韓国よりも進んでいると評価している。

 韓国は規制緩和で外国人投資を誘致するため、2003年から仁川、釜山・鎮海、光陽湾圏など8地域を経済自由区域に指定したが、利害集団の抵抗などで規制緩和が進まず、事業は前進していない。
 「投資開放型医療法人(営利目的で設立され、投資者が収益を得られる病院)」
の設立は医療界の反対に直面し、昨年10月にようやく関連法制度が整った。
 一方、中国は1997年の段階で外資が中国国内に合弁で営利目的の病院を設立することを認め、既に外資系の医療機関が60カ所以上ある。
 今回の規制緩和では、上海自由貿易試験区内で外資単独による病院設立が認められた。

 教育機関も韓国では営利を追求する学校の設立は原則的に不可能だが、中国では上海自由貿易試験区に限り、営利目的の教育機関を合弁で設立することが認められる。

 アジア金融学会のオ・ジョングン会長は
 「中国は上海を世界最高の国際金融市場とするため、地ならしを進めている。
 金融市場も韓国よりは開放度が低いものの、急速に追い上げてきている」
と指摘した。

 しかし、上海自由貿易区はまだ発足したばかりであり、将来は予断を許さないとの意見もある。
 金融研究院のチ・マンス研究委員は
 「実験的性格が強いと判断すべきで、韓国がベンチマーキング(優良な事例に倣って目標を設定すること)の対象とするのは時期尚早だ」
と述べた。



【参考】
 韓国の経済自由区域についてのデータを併記しておく。

韓国の経済自由区域10年:「海外資本ほぼゼロ」という失敗