2013年10月13日日曜日

ソフトパワーの戦い:ASEANが団結して中国に対抗しようとする姿勢は明らか

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●10日、香港・中国評論通訊社は記事「アジアのトップは代わるのか。アジア諸国が好むのは米国か中国か」を掲載し、アジアで中国の置かれている立場を分析している。資料写真。


レコードチャイナ 配信日時:2013年10月12日 8時40分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=77778&type=0

アジア諸国で中国の盟友となるのは?
=隣国との緊張感高まる―香港メディア

 2013年10月10日、香港・中国評論通訊社は記事
 「アジアのトップは代わるのか。
 アジア諸国が好むのは米国か中国か
を掲載し、
 アジアで中国の置かれている立場を分析している。
 以下はその内容。

 21世紀はアジアの世紀であり、中国は今後アジアの指導者となっていく。
 これは1980年代から予測されていたことだ。
 経済危機に陥っている米国が「G2」として中国に接近した時、中国は「アジアナンバー1、世界ナンバー2」の夢まであと一歩のところに来ていた。
 米国がアジア回帰を高らかに打ち出すと、新旧の盟友が続々と米国に身を寄せるようになり、中国の周辺は予断を許さない状況になってきた。

 中国と日本、インド、ASEAN諸国の関係は若干の緊張状態にあり、
 北朝鮮、ミャンマー、パキスタンなどの固い絆で結ばれた盟友も、西側に向けて扉を開け始めた。
 中国との関係が最も良好な国は何といってもパキスタンで、中国大使の車が大統領府に直接入っていくことすら可能だ。
 2011年12月、NATOがパキスタンの軍事検問所を爆撃した事件は、米国が中国の周辺諸国に本当のボスが誰かを思い知らせるためだったという見方もある。

★.日本は中国に追い抜かれることを快く思わず、ASEANへの介入度合いを強め、さらに日米同盟に頼って中国を封じ込めようとしている。
★.もう一つの大国であるインドは中国との競り合いで一歩も譲ろうとせず、1962年の国境紛争での惨敗の恨みを抱き続けている。

 また、中国とフィリピン、ベトナムなどの国との間に存在する海洋紛争や摩擦も増え続け、ASEAN諸国の懸念が高まっている。
 中国の実力に鑑み、
 ASEAN諸国は団結して中国に対抗しようとする姿勢は明らか
にしつつある。
 これが、中国がアジアで置かれている戦略的情勢である。


 尖閣問題において中国は2つの大きな失敗をした。
 この2つの失敗で中国はメロメロになり、その姿をいま晒している。
 その失敗とはなにか。
 一つは国内に対して、もう一つは日本に対してである。

①.国内の失敗とは
 「中国全土で官製デモを企画したことにより、中国民衆の力を目覚めさせてしまった」
ことである。
 民衆が自らの数の力を知り始め、それにより当局にダメージを与えることができることを知ってしまったことである。
 もし社会不満がデモに上乗せされると、それは制御不能になるほどに大きくなり、暴動にまで発展する可能性がある。
 自らが企画したものであるにもかかわらず、それが実行されたとき、招来された現実に当局は愕然とした。
 目的は日本を締め上げるための民族意識高揚の反日デモであったが、それは同時に政府へつきつけられる刃にもなっていることに気づいたのである。
 さほどに強い不満が社会には充満していることを政府は知ったことになる。
 このままいけば、当局が危ない。
 よって、すぐに手を打ち始めた。
 反転して、今度はデモ、集会の規制である。
 デモがありそうな政府案件はすべて撤回するという姿勢も打ち出した。
 これにより、これまででは絶対に起こりそうにないと思える原子力関係の施設の計画すらも白紙撤回された。
 通常なら尖閣問題は一年目を迎え記念の「魚釣島反日一周年集会」が大々的に打たれてしかるべきであるのに、これすら開かれなかった。
 ただひたすら、「当局は民衆の力を怖れている」
というイメージを振り撒くだけになってしまった。
 さらに、ネット規制は厳しくなり、逮捕者も続々と現れてきた。
 民衆の力の発現方向をコントロールしようと毛沢東思想の普及すらも見え隠れするようになってきた。
 新聞記者への「マルクス主義の学習づけ」などはその最たるものであろう。
 まさに、
 尖閣問題の処理を誤ったために、当局の死活を左右するほどの大きな問題にまで発展することになってしまった
のである。
 国内に、というより背後を刺客に狙われているような感覚をもって中国当局は政治にあたらねばならないことになってしまっている。 

②.日本に対しての失敗とはなにか。
 日本は第二次大戦で封印された「戦う小竜」だったのである。
 封印されたがために、「お詫びと反省の国」というイメージを身に纏うことになった。
 2/3世紀という時の長さは、このイメージのひとり歩きを容易にした。
 周りは日本というのはもともと「ひ弱なセールスマンだった」と思い込むようになってしまった。
 とても「戦争キャリア」の小竜には見えなくなってしまっていた。
 それと同時に、中国が世界のナンバー2として成長してきたとき、日本は微小の存在であり、中国の前ではただの虫ッケラにすぎないと思い込むウヌボレの罠に落ち込んでしまった。
 そこで、尖閣問題が発生したとき、強力な脅しをかけてすくみ上がらせれば、ビックラこいで尖閣諸島を差し出してくるはずだと思いこんでしまった。
 大規模な官製デモを企画し、震えあがるような恫喝をし、最大音量のラッパを吹いて圧力をかけた。
 だが、これがとんでもない大失敗だった。
 というのは、その行為が小竜に貼られた封印を剥がしてしまったのである。
 「日本を甦らせてはならない」
という、戦後のタブーを中国自らが破ってしまったのである。
 つまり第2の失敗とは
 「世界大戦で封印されていた日本の力を蘇みがえらせてしまった」
ことである。
 このことが、中国の足を大きく引っ張ることになる。
 以降、中国は常に前にたちはだかる日本という存在に悩まされることになってしまったのである。

 それは実に多方面に影響を及ぼす結果となってしまった。
1].中国については、
 日本は尖閣を差し出すどころか、中国との軍事的対峙も辞さないという強固な方針をとり、防衛的手段の備えを充実し始めた。
 戦争キャリアのない中国は、この日本の強固策の前に翻弄され、大言壮語の勢いはせいぜいのところ巡視船の鬼ごっこでお茶を濁すレベルまで後退せざるを得なくなった。
 「巡視船の鬼ごっこ」などは、せいぜいガキの楽しみレベルのもでしかない。
 中国としては充分わかっているがそれしかない。
 悪いことにそのささやかなアピールすらも日本は逆手にとって大迎に宣伝し、中国の脅威を拡大発信する。
 あたかも、中国が日本の蘇りに潤沢なエネルギーを注ぎ込んでいるかの如くである。
 仮に隣の庭を千回、万回横切ったとして、それでその庭が自分のものになるわけでもない。
 無駄だとおもってもそれ程度しか中国にはアピールの方法がないのである。
 ために、「尖閣武力奪回」という威勢のいい掛け声は鳴りをひそめ、
 「長く静かな戦い」というスローガン
を打ち出すにまでに弱気になってしまっている。

 これだけではない。
2].その影響は周辺国にまで及んでいった。
 日本が中国と対峙することを辞さない、という本音を知ったとき、
 それまで中国の強盛外交におびえて口をつぐんでいた各国が、その重たい口を少しづつ開きはじめた。
 日本がフットワークよろしく周辺国を周り歩き、
 「大丈夫ですよ、中国など怖くありません、日本が抑えますから、安心してください」
と甘い言葉を吹き込み、逆に中国包囲網すら作りはじめてしまった。
 このスピードは早かった。
 たった一年でその包囲網を作り上げてしまった。
 それができたのは、これまで花のない仕事としてシコシコと周辺国の民間レベルの援助を絶やさなかったからである。
 この日本の動きに驚き、中国もこれまでの恫喝外交を返上して、せっせと周辺国のご機嫌取りにのりださざるをえなくなった。
 各国は、日本と中国を秤にかける、という嬉しい選択肢を与えられることになる。
 二国から援助をうけられるということは、一気に周辺国の開発が進展していくことになる。
 アジア発展の夢が日本と中国が対峙することによって扉開いてきたのである。
 これが今の、日本、中国とASEANの姿である。

 「中国の夢」とは、威信に満ちた輝かしき中国を中心に、その威光が隅々までいきわたった外縁国によって作られた中華で統一される国家群の形成である。
 そして更には世界を「米中の関係」で指導される状況にすることである。
 ところが、これが尖閣問題の失敗でけつまずいてしまった。
 中心になるべき
 中国はデモ一つ許容できないほどに民衆の力に怯える国
になってしまった
 外縁国は食い荒らされ、逆に「中国包囲網」という表現がメデイアから頻発されるほどに中国にメンツを払わない国家群になってしまった。
 その元凶は日本であり、中国がその小竜のシッポを踏むという失敗をやらかしたために起こったものである。
 中国のいまの弱々しい姿は尖閣問題の失敗にその端を発すると言っても過言ではないほどである。 
 歴史はときに、国の思惑とはまるで違った結果を導き出す。
 「中国の今は」、そんな歴史のケーススタデイなのかもしれない。


レコードチャイナ 配信日時:2013年10月12日 23時38分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=77824&type=0

安倍首相の東南アジア外交が失敗、
中国の経済カードが日本を打ち負かした―中国メディア

 2013年10月11日、中国新聞網は記事
 「中国の経済カードが日本の政治カードを打ち負かした、
 ASEANの日米反中包囲網への加盟は困難」
を掲載した。

 安倍首相は就任以来、東南アジアに対する外交攻勢をかけている。
 先日のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議でも東南アジア諸国の引き込み、さらには南シナ海問題にまで口出ししようとする姿勢を示している。

 しかし、中国の李克強(リー・カーチアン)首相は他国の介入を許さないとけん制。
 ASEAN諸国も日本の誘いに乗ることはなかった。
 安倍首相は空手形の政治カードでASEAN諸国を反中包囲網に引きずり込もうとしたが、
 中国は現実的かつ強力な経済カードでASEAN諸国と結びついており、安倍首相の動きに呼応する国は出なかった。

 日本華字メディアは安倍首相の孤立が浮き彫りになったと評している。



サーチナニュース 2013/10/12(土) 19:35
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1012&f=politics_1012_001.shtml

中国の強大な経済力が安倍首相を首脳会議で孤立させた=中国報道

  アジア太平洋経済協力会議(APEC)から東アジアサミットまで続いた一連の首脳会議が10日に幕を閉じた。
 中国メディアの環球時報(電子版)は
 「安倍晋三首相は首脳会議で南シナ海の領土問題に口出しすることで東南アジア諸国にとり入ろうとしたが、関係国の賛同を得ることはできなかった」
とし、中国が持つ強大な経済カードが安倍首相を孤立させたと論じた。

  安倍首相は「関係国は国際法を遵守し、一方的な行動を慎むべき」と繰り返し主張した。
 中国を直接名指しすることはなかったが、安倍首相がどの国を指摘しているのかは明白だった。
 しかし安倍首相の呼びかけに加盟国の多くは反応しなかった。

  記事はその理由として、中国の習近平主席がインドネシアとマレーシアを訪問した際、両国との協力関係を強めていたほか、李克強首相は首脳会議で具体的な協力内容を提起しており、
 「わが国が持つ強大な経済カードに安倍首相は抑え込まれ、孤立してしまったと考えられる
と論じた。

  環球時報の主張に対し、同記事に設けられたコメント欄には中国人ネットユーザーから多くのコメントが寄せられ、
●.「わが国の強大な経済に比べ、日本の政治など当てにはならない。
 誰が変転きわまりない日本のような国と同盟を結びたがるだろうか」
という声や
●.「東アジア諸国はわが国との関係の重要さを分かっている。
 安倍首相は計算を間違えたようだ」
といった声が寄せられた。


 お金でつながっているから大丈夫
ということのようである。


レコードチャイナ 配信日時:2013年10月12日 18時5分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=77779&type=0

金の切れ目が縁の切れ目
=中国に欠けるのは他国を魅了するソフトパワー―香港メディア


●10日、香港・中国評論通訊社によると、アジアでの中国の最大の優位性は経済だが、その経済的優位性は必ずしも実を結んでおらず、依然として米国が影響力を保っている。写真は中国の映画館。

 2013年10月10日、香港・中国評論通訊社によると、
 アジアでの中国の最大の優位性は経済だが、
その経済的優位性は必ずしも実を結んでおらず、依然として米国が影響力を保っている。

 2011年11月、ヒラリー・クリントン米国務長官(当時)は、
 「アジア太平洋地域は今後米国の外交戦略の重心となり、21世紀は米国の太平洋の世紀となる」
と述べた。
 米国のアジア回帰戦略の一つは経済の再編である。
 TPPは米国が再びアジアの貿易協力に参入することで、中国の影響力に対抗しようという試みだ。
 そして、軍事面においても米国はアジア回帰を打ち出している。

 ローマ帝国から米国に至るまで、あらゆる超大国は背後のライバルに最大の警戒をし、懐柔、分断、威嚇といった戦略を取ってきた。
 2009年に米国が打ち出したG2は懐柔であり、アジア回帰やASEANへの接近は分断、そしてアジア太平洋地域での軍事力強化は威嚇である。

 ハードパワーでの格差の他、ソフトパワーも実力差の大きな要因となっている。
 米国は自由、民主主義といった普遍的価値観で世界を席巻し、ハリウッド映画が各国の多数派の注目を集め、iPadをはじめとする製品が人々に財布のひもを緩めさせている。
 一方、中国はこの分野での切り札を持っていない。

 今日のアジア諸国は中国に対し文化的敬意を払わず、
 価値観に共感することもない。
 貿易の機会により多くの期待を抱いており、
 中国の経済発展が阻害されれば、この優位性も失われてしまうだろう。



レコードチャイナ 配信日時:2013年10月14日 20時30分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=77796&type=0

<中華ボイス>崇拝する偉人は皆日本人、「日本の流行文化には抗えない」
―中国ネットユーザー


●11日、中国のネットユーザーは「私が感動を覚え、崇拝している偉人は皆日本人だ。中国の青少年が日本の流行文化にあらがうことなど不可能に近い」と発言した。写真は秋葉原。

 2013年10月11日、近年日本の文化が世界で注目を集めており、政府も「クール・ジャパン室」を設置し、日本の文化・産業の世界進出を後押ししている。
 日中関係は相変わらず冷め切っているが、中国でもアニメ・漫画・ゲーム、芸能や芸術といったさまざまな文化は受け入れられ、数多くのファンが存在する。

 中国のネットユーザーは日本の文化について、
 「歌手・浜崎あゆみ、アイドル・AKB48、作家・村上春樹、芸術家・草間弥生、アニメーション映画監督・新海誠、音楽家・梶浦由記、書籍編集者・松浦弥太郎、写真家・蜷川実花。
 私が感動を覚え、崇拝している偉人は皆日本人だ。
 中国の青少年が日本の流行文化にあらがうことなど不可能に近い
と日本文化の力強さについて語った。


 アジアでソフトパワーを持つ国は、いまのところ日本だけのようである。
 中国は永遠にソフトパワーを持つことはない。
 というより、この百年で中国は自分たちの文化を破壊し続けてきたような歴史を持っている。
 今後も共産党という一党支配が続くかぎり、それに反する文化は破壊され続けることになる。



【米韓同盟は小さなパートナーです】


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