2013年10月16日水曜日

韓国国防部の悩み「本当の敵は誰?」:北朝鮮、日本、アメリカそれとも中国?

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●17日、環球時報は、韓国が米国のミサイル防衛(MD)システムに加入しないのは中国への刺激を避けるためであると伝え、韓国を中心とするメディアの報道を紹介した。写真は韓国のMD不参加を伝える中国のニュース番組。

韓国の国防部は、自分たちに本当の敵が誰なのか、わからなくなっている。
 それが決まらないことには何をどうしたらいいのかそこがかわからない。
 自分たちはいったいどうしたらいいのだろうか。
 どこに道があるのだろうか。
 闇の中に迷い込んでしまった、というのが感想だろう。
 程度の差はあっても
 周りを敵意を持つ国々で取り囲まれてしまっている状況
では、心底から安心できる状態にはないだろう。
 ちょっとかわいそうだがしかたがない。


朝鮮日報 記事入力 : 2013/10/16 11:28
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/10/16/2013101601545.html

韓国軍:ミサイル防衛をめぐり迷走する国防部

 北朝鮮の弾道ミサイルの脅威に対応するミサイル防衛(MD)システムの構築問題をめぐり、韓国国防部(省に相当)の説明が迷走している。
 米国が要求しているMDには参加しない、という立場は貫いているものの、米国からの導入を検討しているミサイルの水準はMDに近いものになっている。
 これにより、MD参加をめぐる議論は今後激しくなるものとみられる。

■迎撃高度を「10-30キロ」から突然「100キロ」に変更

 議論の中心になっている迎撃ミサイルは、SM3とTHAAD(終末段階高高度防衛)ミサイルだ。
 SM3は日米のイージス艦に搭載される海上配備迎撃ミサイルで、迎撃高度が最大70-250キロのブロック1と、これを改良し迎撃高度を500キロまで伸ばしたブロック2がある。
 THAADミサイルは陸上に配備され、敵の弾道ミサイルを最大150キロ以上の高度で迎撃できる。
 これらのミサイルは、いずれも米国のMDシステムの中心装備だ。

 韓国政府と韓国軍は、これまで「迎撃高度100キロ以上のSM3やTHAADは、韓半島(朝鮮半島)の状況からすると過剰な装備で、効率が悪いため配備しない」という立場を取っていた。
 その代わり、迎撃高度10-30キロ以内の下層防衛ミサイルだけで構成された韓国型ミサイル防衛(KAMD)システムを構築する、という立場を表明してきた。

 ところが今月14日に国防部の高官が、国会での国政監査が終わった後、一部の記者に対し
 「KAMDシステムでSM3ミサイルを検討しており、THAADは検討対象ではない」
と語ったことから、米国のMDシステムへの参加をめぐる批判が起こった。
 SM3を配備すれば、MDシステムに加わったと理解される可能性が極めて高いからだ。

 しかし翌15日午前、国防部の報道官がこれとは正反対の釈明を行ったため、批判はさらに強まった。
 国防部のキム・ミンソク報道官は、15日の定例ブリーフィングで
 「SM3ミサイルは配備しないだろう。
 下層防衛とは高度100キロ以内を意味し、THAADも下層防衛用迎撃兵器だ」
と語った。
 韓国政府はこれまで、米国のMDへの編入を完全に否定して「下層防衛に集中する」という立場を取っていた。
 ところがその「下層」の基準が、高度10-30キロでの迎撃から突然100キロに変わったわけだ。
 このため、キム報道官の発言はTHAAD配備に重点を置いていると解釈された。

 こうした動きについて、一部には
 「THAADの製造元、米国ロッキード・マーチン社の関係者が、今年になって数回韓国を訪れ、韓国空軍および韓国政府の関係者らを対象に非公開の説明会を開催した。
 このことと無関係ではない」
という見方もある。

 専門家らは、国防部のこうした発言のぶれについて「MD参加をめぐる批判を意識したもの」とみている。
 SM3ミサイルは、有事の際、中国から発射された長距離ミサイルが宇宙空間へと上昇する段階で、東海(日本海)・西海(黄海)から迎撃することができるため、中国を刺激しかねない。
 これに対しTHAADミサイルは、弾道ミサイルが地上に落ちてくる段階でしか迎撃できず、中国への刺激も比較的小さいという点などが考慮されたという。

■THAAD配備なら5兆ウォン

 しかしTHAADミサイルをめぐっては「中心装備のAN/TPY2地上配備Xバンドレーダーが中国を強く刺激しかねない」という指摘もある。
 このレーダーは探知距離が1000キロ以上もあり、韓国、特に西海岸地域に配備すれば、米国を脅かす中国の大陸間弾道ミサイル(ICBM)や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)といった戦略兵器の発射を早期に探知できる。
 実際米国は昨年、韓国政府に対し、このXバンドレーダーをペンニョン島に配置したいと非公式に要請していたが、中国の反発を恐れた韓国政府はこの要請を拒否したという。

 国防部の否定にもかかわらず、北朝鮮のさらなる核実験などにより核ミサイルの脅威が現実的になった場合、SM3もしくはTHAADの配備は避けられないだろうと見込まれている。
 というのも、現在KAMDを構成しているパトリオットPAC3ミサイル(2015年配備予定)やPAC2改良型ミサイルは、迎撃可能な時間が5-7秒程度しかなく、失敗する確率が小さくないからだ。

 韓国海軍は既に今年4月、合同参謀本部(合参)に対しSM3の必要性を公式に提起している。
 一方韓国空軍ではTHAAD配備を検討中だが、まだ合参に正式に建議したわけではない。
 SM3ミサイルは1発150億ウォン(約14億円)で、イージス艦3隻を一部改造して計80発のミサイルを搭載する場合、2兆ウォン(約1850億円)ほど掛かるといわれている。
 THAADミサイルは1セット(ミサイル48発)配備するのに2兆ウォン掛かり、
 韓国全域を守るには2セット、計4兆ウォン(約3700億円)必要になるという。



朝鮮日報 記事入力 : 2013/10/16 11:25
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/10/16/2013101601531.html

韓国、統制権移管再延期のために米MDに参加?

 韓国軍は米国主導のミサイル防衛(MD)体制で重要兵器とされる「THAAD(終末段階高高度防衛)迎撃ミサイル」導入の可能性を示唆したが、このことを
 「戦時作戦統制権の移管時期を再延期してもらう代わりに、
 韓国は米国からのMD参加要求を一部受け入れた
と解釈する見方が出始めている。

 MD参加について韓国政府はこれまで一貫して「絶対不可」の立場を表明してきたが、その態度に微妙な変化が出始めたのは、今月2日に開催された第45回韓米安全保障協議会(SCM)からだ。
 SCMで韓国国防部(省に相当)は、2015年12月に予定されている戦時作戦統制権移管の時期を再び先送りするようあらためて米国に要請し、これに対して米国は北朝鮮の核兵器に対する韓国軍の対応能力を総合的に評価した上で、再延期問題について来年の上半期中に結論を出すことで韓国側と合意した。
 この際、米国議会が再延期に反対している状況で米国政府が合意するには、韓国のMDへの参加など、それなりの見返りが必要との見方が出始めたのだ。

 米国のヘーゲル国防長官はSCMに出席する前に、統制権移管のために韓国軍が持つべき力量についてメディアの質問に答え、その中で
 「MDは明らかに韓国軍が持つべき力量の中で非常に大きな部分だ」
と述べた。
 またSCM直後の共同記者会見では「韓国のMD体制と米国のMD体制が同じである必要はない」とした上で「(両体制には)相互運用性が必要」と発言し、この問題で何らかの進展があったことをにじませた。

 また米国のデンプシー合同参謀議長は先月30日
 「北朝鮮の弾道ミサイルは韓半島(朝鮮半島)はもちろん、この地域の安全保障全体にとって脅威となっている」
と述べ、アジア各国が参加する「共同統合ミサイル防衛体制」構築の必要性を強調した。

 米国が韓国に公式・非公式にMDへの参加を求める理由は、米国と日本が参加しているMD体制に韓国をも含めることで、北朝鮮の弾道ミサイルによる脅威に対応すると同時に、中国による軍事力拡大をけん制する東アジアの連合安全保障体制を構築するためと考えられる。

 一方で国防部は15日に報道資料を配布し
 「わが軍は米国のMD体制への参加を検討したことはなく、米国がわれわれにMDへの参加を要求したこともない
と説明した。



朝鮮日報 記事入力 : 2013/10/16 11:22
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/10/16/2013101601509.html

【社説】ミサイル防衛問題の真実は何か

 韓国国防部(省に相当)の金寛鎮(キム・グァンジン)長官は14日の国会国防委員会国政監査で、北朝鮮の核ミサイルへの対応について「多層防衛の手段を研究して対応したい」と発言した。
 「多層防衛」とはミサイルが最終的に着弾する段階だけでなく、それ以前の飛行中の段階でも迎撃するという意味だ。
 ただしこれには、これまで以上に遠くまで探知可能なレーダーと、より遠くまで飛ぶ迎撃ミサイルが必要なため、数兆ウォン(数千億円)の予算が追加で必要という意味合いにもなる。

 韓国政府はこれまで、韓国型ミサイル防衛(KAMD)により北朝鮮の核兵器を無力化できると考えてきた。
 KAMDは飛来する北朝鮮の核ミサイルを落下直前の段階でPAC3ミサイルによって迎撃するものだ。
 ただしこれについては当初から
 「音速の数倍の速さで落下する弾道ミサイルを、最終落下段階で迎撃するのは難しい」
などの指摘が出ていた。

 しかし韓国政府はこれまでの方針を変えず、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は今月1日の「国軍の日(韓国軍創設記念日)」の演説で「KAMDによって北朝鮮の核兵器を無力化する」と明言した。
 ところが15日、ある韓国政府関係者は「KAMDだけで北朝鮮の核兵器に対応するのは根本的に限界がある」と述べた。
 最初から駄目なものを無理に「できる」と主張し、後から駄目だと言えば信頼を失う。
 また米国が戦時作戦統制権移管の再延期に応じる代わりに、韓国が米国主導のミサイル防衛(MD)体制に入るという話もある。
 いずれにしても安全保障の基本方針についての議論が、このような形で進められるのは望ましいことではない。

 北朝鮮の核ミサイルに対する備えを多層防衛に拡大すれば、米国主導のMD体制に取り込まれるとの見方はどうしても出てくる。
 なぜなら多層防衛というのは最初から米国によるミサイル監視体制と連動しているからだ。
 中国は韓半島(朝鮮半島)に米国の高性能Xバンドレーダーが配備されるのを恐れている。
 このレーダーは北朝鮮だけでなく、渤海湾周辺にある中国のミサイルの動きも把握できるからだ。

 しかし、たとえ中国が反発したとしても、わが国の防衛に必要であれば、導入を進めるのは当然のことだ。
 つまり北朝鮮の核兵器が韓国に対して多層防衛を検討させる形になったのだ。
 また韓半島へのミサイル防衛体制導入を検討するに至ったのはあくまで北朝鮮の核に対応するためであり、この事情については中国にはっきりと説明し、理解を求めねばならない。
 また国民にもMDと戦時作戦統制権移管との関係について率直に説明すべき時を迎えている。


 「かわいそうな我が国防部」といったところか。
 政治家はキレイ事だけ言って明確な進路を示さず、
 周囲を腹に敵意の一物ある連中にグルリと囲まれている状況で、 面倒事を丸投げされては、
 国防部の立つ瀬がない。


朝鮮日報 記事入力 : 2013/10/17 10:24
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/10/17/2013101701169.html

ミサイル防衛問題でブレる国防部、ついに長官が自ら火消し
「米MDには参加しない」 

 国防部(省に相当)の金寛鎮(キム・グァンジン)長官は16日
 「韓国が米国のミサイル防衛(MD)に加わることはないのは確かだ」
と述べ、米国のMDの主要兵器であるSM-3やTHAAD(終末段階高高度防衛ミサイル)などの迎撃ミサイルの導入を検討したこともないと説明した。

 国防部高官は14日「SM-3の必要性を検討する」と述べ、国防部報道官は15日「SM-3の導入は不可能。
 下層防衛は高度100キロメートル以内だ」と述べ、THAAD導入を示唆する発言を行っていた。
 韓国型ミサイル防衛(KAMD)に関する国防部首脳の立場に3日連続でぶれが生じた格好だ。

 金長官は16日、当初予定になかった記者懇談会を開き「米国のMDは米本土とハワイ・太平洋一帯を防衛するため、地球の半分以上をカバーする大規模なシステムであり、韓国のKAMDは北朝鮮のミサイルに備え、迎撃を行うシステムだ。
 双方では目標と範囲が異なる」と述べた。
 金長官はMDについて、必要性、適合性、予算という三つの側面で全て条件に合わないとし「韓国は米国のMD体制には加わらず、独自のKAMD体系のみを持つ」と説明した。
 韓国がMDに参加する可能性が本格的にささやかれるようになったため、金長官は直接否定、火消しに乗り出したことになる。

 金長官は今年2月に開かれた第45回韓米安全保障協議会で、韓米が戦時作戦統制権の移管再延期と韓国のMD編入をリンクさせて協議しているのではないかとの疑惑について「MDに関連する要請は米国側から一切ない」と断言した。

 金長官はSM-3やTHAADの導入について、国防部の立場が変化したのではないかとの見方に対し
 「韓半島(朝鮮半島)の地形に適した対弾道ミサイル(迎撃)体制について、各軍(海軍や空軍)で何がより役立つかを議論することはあり得る」
としながらも「各軍のレベルであって、合同参謀本部と国防部のレベルでは検討したこともなく、決定した事項もない」と述べた。

 しかし、今回の論争は金長官自らが招いた面もある。金長官は14日、国会国防委員会の国政監査で「(北朝鮮のミサイルに対する)多層防衛のための手段を研究し、対応していく」と述べ、下層防衛以外に100キロメートル以上の高高度防衛も検討するのではないかとの観測を生んだ。しかし、金長官は16日「下層で多重防衛をするという意味だ」と説明した上で、現在保有しているPAC-2の迎撃高度が15キロメートルで、効率性という面で適さないため、独自開発しているM-SAM(中距離)、L-SAM(長距離)迎撃ミサイルで多重防衛体制を整えたいと説明した。

 金長官は同日、韓国軍のミサイルによる下層防衛の範囲について、高度40-50キロメートル以下だとした。
 軍は今年初めまで「10-30キロメートル」と説明し、国防部のキム・ミンソク報道官は15日「100キロメートル以下」と発言した。
 下層防衛の範囲についても説明が定まっていないことになる。
 国家安全保障の重要課題であるKAMDについて、軍首脳の発言が食い違い、国民を混乱させていることには軍内外で批判が起きている。



レコードチャイナ 配信日時:2013年10月18日 11時38分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78026&type=0

韓国、米国のミサイル防衛システムに不参加=中国への配慮が主な要因か―中国メディア

 2013年10月17日、環球時報は、韓国が米国のミサイル防衛(MD)システムに加入しないのは中国への刺激を避けるためであると伝え、韓国を中心とするメディアの報道を紹介した。

 16日、韓国国防部の金寛鎮(キム・グァンジン)長官は
 「米国からMD参加への正式な要請を受けたことはなく、韓国は独自のミサイル防衛システムを構築し、SM-3ミサイル等は導入しない」
と述べた。

 金長官の発言の後、韓国空軍には失望の雰囲気が漂っているという。
 韓国はイージス艦3隻を保有しているが、現在運用しているPAC-2ミサイルは北朝鮮からの攻撃を防ぐ「真の拳」には成り得ないからだ。

 韓国紙・韓国時報は16日、
 「強硬派は北朝鮮の核の脅威やミサイル戦力を理由に、米国のMDシステムに加わるよう呼びかけているが、北朝鮮は本当に韓国に向けて大陸間弾道ミサイルを発射し、大量破壊兵器を使用するだろうか。
 北朝鮮は長距離砲だけでソウルを攻撃することができる。また、ソウルはミサイルが6~7分で到達してしまう距離にあるため、MDによる阻止は不可能だ」
と伝え、米主導のMDシステムへの参加は、韓国にとって最大の貿易相手国であり、外交関係において重要性を増し続ける中国に対する封じ込めにしかならないとしている。
 韓国のメディア各社も、MDシステムへの参加は中韓関係を悪化させるものだという見方を示している。

 ハンギョレ新聞は16日、米国のヘーゲル国防長官が訪韓した際に、有事作戦統制権の韓国への移管を延期する場合、韓国がMDシステムに参加することが重要になると述べていると伝えた。
 同紙は、
 「韓国は主権国家であり、MDシステムへの参加が統制権移管延期の取引材料とされることに戸惑いを覚える。
 米国の脅迫は絶対に受け入れられない」
と伝えた。
 他紙も
 「韓国政府が統制権移管の延期と引き換えにMDに参加すれば、主権国家として恥ずべき事態だ」
と報じている。


なにしろいまの韓国はムチャクチャ。
 これがまだ4年以上続くことになる。
 まったく、どうなることやら。
 国防部も悩み多き時代に入ってしまったもんだ。


朝鮮日報 記事入力 : 2013/10/27 07:51
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/10/27/2013102700120.html

【記者手帳】兵器導入めぐり他人の顔色をうかがう韓国空軍

 先月24日、韓国空軍の次期戦闘機(FX)の機種を決めるため、国防部(省に相当)で防衛事業推進委員会(国防部の金寛鎮〈キム・グァンジン〉長官が委員長兼任)の非公開会議が開かれた。
 事前の入札で唯一価格制限を守り単独候補に上ったF15SE(ボーイング社)の導入は、会議で否決された。
 価格制限は守ったものの、ステルス性能が不足しており、FXとしてふさわしくないという理由からだ。

 韓国空軍の代表として会議に出席したキム・ヒョンチョル空軍参謀次長は、否決案に反対しなかった。
 野党第1党・民主党の陳声準(チン・ソンジュン)議員によると、この会議で
 「F15SE案が否決されるとFXの戦力化が2-3年遅れ、戦力の空白が生じるが大丈夫なのか」
という質問が出たのに対し、キム次長は
 「どのような決定が出ても最善を尽くしたい」
と答弁したという。

 韓国空軍は当初、FX事業で「ステルス性能」を第1の基準に挙げていたが、F15SEが単独候補として残るや
 「ステルス機を捕捉するレーダーが間もなく開発される可能性も高く、ステルス性能は特に重要ではない」
と前言を翻した。

 続いて今月23日、陸海空3軍統合本部のある鶏竜台(忠清南道鶏竜市)の空軍本部で、国会国防委員会による韓国空軍の国政監査が開かれた。
 与党セヌリ党の金盛賛(キム・ソンチャン)議員が
 「軍人がなぜそういう姿勢を取るのか。
 未来の戦場を想定した計画にふさわしくないのなら、最初から『F15SEの導入を見直してほしい』と言うべきでは」
とただした。

 成日煥(ソン・イルファン)空軍参謀総長は
 「(空軍の意見に)あまりこだわるのはよくないという、そういう声も聞かれるので…」
と答弁した。
 民主党の安圭伯(アン・ギュベク)議員は
 「空軍が右往左往したため、2020年には適正な戦闘機が約100機足りなくなる」
と指摘した。

 23日の国政監査で韓国空軍は、将来新たに配備すべき兵器として空中給油機・長距離大型輸送機・高高度無人偵察機・ステルス機探知レーダー・長距離弾道弾迎撃ミサイル(L-SAM)を挙げた。
 いずれも数千億-数兆ウォン(数百億-数千億円)もの資金を要する装備だ。
 国防委員会所属のある議員は、記者に対し
 「巨額の血税が投じられる装備を導入するたびに、空軍がおろおろする様子が目に浮かぶ。
 周囲の顔色をうかがって、自分たちが望む装備が何なのかはっきりと主張できない韓国空軍は、きちんと戦うことができるのだろうか」
と語った。

 国防委員長を務めるセヌリ党のユ・スンミン議員は23日、成参謀総長をなじるようにこう語った。

 「(弾道ミサイルを迎撃する米国製の)THAAD(終末段階高高度地域防衛)ミサイルには天文学的な額の予算が必要と言いながら、(開発費が数十兆ウォン〈数兆円〉)と見込まれる)L-SAMを新たに配備したいというのは、矛盾しているし虚言だ。
 北朝鮮の弾道ミサイルを迎撃する準備は何一つせず、(THAADを導入すれば)米国のミサイル防衛(MD)体制に編入されるということで中国が反発するのではと、いつも顔色をうかがっている。
 これは、軍服を着た軍人がやることではないと思う。成総長はどう思うか」

 成参謀総長は「そう思う」と答え
 「(退任することになったら)FX事業を積極的に推進できなかったことを、最も残念に思うだろう」
と語った。


 「民族統一」を目標とするとき北朝鮮は叩き潰す敵なのか?
 擦り寄って行く先の中国は本当に味方になってくれるのか、それとも敵なのか。
 韓国から急速に離れつつあるアメリカは敵になるのだろうか?
 反日国是からして日本は本当の敵であるのか。
 ロシアは潜在的な敵である。
 そして、本当の敵はこの中にいるのか、それともいないのか?
 韓国の真正友好国(契約友好国ではない)とは現在世界に存在しているのだろうか?