
●重労働のキムチ漬けは最近敬遠されつつある
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JB Press 2013.11.28(木)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39292
中国の反発で韓国政府が繰り出した妙手無形文化遺産登録を巡る韓国と中国の攻防
今年のユネスコ無形文化遺産に
「和食」と韓国の「キムチとキムジャン(冬場のキムチ漬け)文化」が登録候補
となっていることをご存じだろうか。
日本が和食を登録しようとしている傍ら日本の中では和食離れが進んでいるように、実は韓国でもキムチを漬けることが大変で若年の主婦層ではキムチ漬け離れが進んでいる。
■毎年70億ドル以上を輸出するドル箱商品
無形文化遺産に登録されても、ユネスコからの金銭的サポートは一切ないが、それでも観光客を呼ぶ呼び水になることは間違いない。
これまで韓国は政治、経済、文化などの分野でキムチの国際化を進めており、韓国においてキムチは宝物以上の価値を持った「文化アイコン」となっている。
それもそのはず現在キムチは110カ国・地域に普及しており、毎年70億ドル以上の収益を上げる輸出品となっているからだ。
だが、キムチは日本では日本人好みのキムチが本場のキムチより幅を利かし、
中国では中国の泡菜と似ているということで「韓国の泡菜」と呼ばれ、ついに中国側は「キムチは中国が元祖」と言う始末だ。
そこで韓国政府は一計を案じた。
韓国農林畜産食品部(日本の農水省に当たる)は、韓国のキムチと中国や日本のキムチとを差別化するために、
キムチ(泡菜)の中国名を「辛奇」と変え、高級化戦略に乗り出した。
なぜなら国際食品規格委員会がキムチの英語名は「Kimchi」としてきたが、規定された中国名がなかったため、韓国泡菜と訳されていたからだ。
そこで中国向けに輸出する韓国産キムチにはすべて「辛奇」と表記することにし、関連商標を登録すると発表した。
韓国政府が海外で商標登録を進めるのは今回が初めてである。
キムチの世界文化遺産への登録に関してはこれまで中国からのプレッシャーがかなりあった。
上述したように、キムチの元祖は中国だとか、なぜ漬物であるキムチが文化遺産に登録される必要があるのかなど。
■キムチジャンとは韓国人の分かち合い文化

●塩漬けされた白菜。白菜の葉1枚1枚の間にヤンニョムを入れていく
しかし、今回の件はキムチとキムジャン(冬場のキムチ漬け)文化ということに注目しなければならない。
キムチは一食品であるが、キムジャンは韓国人にとって分かち合いの文化である。
その昔、冬に野菜を求めることができないため、新鮮な野菜があるうちにそれを漬物にして冬場を過ごした。
だから、他の季節に比べてたくさんの量を作った。
そのため、1人では作業しにくく、共同でその作業を進めていった。
共同で作り、分かち合う、それこそがキムジャン文化なのである。
韓国の気象庁は11月14日、地域別に今年のキムチ漬けにうってつけの日を発表した。そ
れによると、ソウルは27日、大田30日、光州は来月の7日などである。
キムチ漬けは最低気温摂氏零度、平均気温4度以下になってから漬けた方がおいしいという。
今年は気温が例年より少し低いと見られ、それぞれ1日または4日ほど繰り上げられた。
2011年の文化財庁の調査によると、まだ韓国人の8割は直接キムチ漬けをしたり、親戚が漬けるときに手伝ったりするという。
特に、今年は白菜などが豊作で例年に比べ大幅に値下げした。
豊作になるとキムチを漬ける家庭も増える。
8日、農林畜産食品部が発表した今月のキムチ指数(白菜、大根、唐辛子など13の食材費を平年に比べ指数化したもの)は、91.3(5年平均100基準)であった。
キムジャンをする時期になると、キムチ冷蔵庫の売り上げも増えるが、最近のキムチ冷蔵庫はより大型化しており、普通の冷蔵庫より高価なものも多くなった。
「
■標準キムチ総合ヤンニョムの素」は助かる半面・・・
こうしたことからもキムチを漬ける量は以前より減ったかもしれないが、それは保存する方法や年中採れる作物のおかげなのかもしれない。
キムチと一言で言っても様々な種類がある。
また、それぞれ地方によってまたは家庭によって味が異なる。
なぜなら、白菜以外の野菜の種類や薬味(ヤンニョム)の配合、塩辛の種類やその熟成方法によってその種類は300以上にもなるという。
そこで、韓国の農村振興庁では「標準キムチ総合ヤンニョムの素」を開発した。
おかげで以前より簡単にキムチを漬けることはできるが、「オモニ(おふくろ)の味」からは遠のいていくような気がする。
例に漏れず、筆者の家庭でもキムチ日和と気象庁が保証した27日にキムジャンを行った。
今年からは白菜を塩漬けしてあるものを宅配してもらったのでキムチ漬けがより簡便になった。
塩漬けの時間などを入れるとキムジャンは2日間にかけて行われるからだ。
キムチの素となるヤンニョムを作り宅配された白菜を四つ切にして、白菜の葉の間にヤンニョムを入れていく。
それをとめどなく続けていく間、世間話などをしながら時間がゆっくりと流れていった。
こうした家族間での営みがあってこそキムジャン文化なのだと実感した夜であった。
Younghee Ahn(アン・ヨンヒ)
JMM、朝日新聞などでコラムを書いたことがあり、現在は国際会議の同時通訳のかたわら、梨花女子大学、ソウル同時通訳大学院大学で教鞭をとっている。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年11月29日 13時17分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=79832&type=0
日本にプライドを傷つけられた!
韓国政府内でキムチめぐり対立、中国名の背景に日本の存在―中国メディア

●28日、キムチ発祥国たる韓国はキムチを通じて中国市場への影響力を高めることで、日本に傷つけられたプライドを回復しようとしているが、政府内で不和が生じている。写真は中国で販売されているキムチ。
2013年11月28日、韓国では本格的な冬を前に来年食べるキムチを仕込む作業が行われるが、そうした中、韓国政府がキムチの中国における新名称に頭を悩ませている。
中国広播網はそのきっかけは日本にあったと指摘している。
韓国農林畜産食品部はこのほど、中国における他の漬物との差別化を図り、その強い辛味などの特徴を前面に出した「辛奇」という中国名を考案。
中国本土や香港、台湾で商標を登録し、この新たな名称を使うことになった。
ところが、韓国文化体育観光部がキムチの中国名としてこれまでも使われてきてよく知られた「泡菜」(漬物)という名称を使い続けており、両部門間で意見の相違や業務上の行き違いが生じている。
韓国が新名称を考案し、商標まで登録した背景には、
日本で通用している「キムチ」が商標として海外で登録され、日本で生産された「キムチ」が輸出されたことに韓国人はなすすべもなく、キムチ発祥の国としてプライドを深く傷つけられたという経緯がある。
キムチ発祥国としてキムチを通じて中国市場への影響力を高めることで、日本によって傷つけられたプライドを回復しようとしており、
新たな名称は1年もかけて考案したとされるが、自国政府内で不和が生じることまでは予想できなかったようだ。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年12月5日 17時55分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=80109&type=0
韓国の「キムジャン文化」がユネスコ無形文化遺産に登録―韓国メディア
2013年12月5日、韓国・聯合ニュースによると、韓国の「キムジャン文化」がユネスコの無形文化遺産に登録された。
韓国政府は今年3月、正式にユネスコに「キムチとキムジャン文化」を無形文化遺産に登録するよう申請していた。
キムジャン文化とは、冬の前に家族などが集まってキムチを漬ける風習。
ユネスコは「キムジャン文化」のみを無形文化遺産候補に指定しており、食品としてのキムチは含まれなかった。
その理由について、「キムチが登録されれば、商業的に利用される可能性があるため」としていた。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年12月5日 13時3分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=80088&type=0
世界遺産の和食、
「中華はキムチより1万倍マシ」
「和食に敵わぬ中華、14億人の悲劇」―中国版ツイッター

●4日、ユネスコは日本の「和食」を無形文化遺産に登録すると決定した。この知らせに中国でも多くの人が意見を投稿している。資料写真。
2013年12月4日、ユネスコ(UNESCO、国連教育科学文化機関)は、日本の「和食」を無形文化遺産に登録すると決定した。
吉報にコミュニケーションアプリ「LINE」の首相官邸公式アカウントでは、「日本人の食文化(和食)」と題し、ユーザーから写真を募集。
写真はYouTube首相官邸チャンネルで公開される動画に使われるという。
同活動の参加者は5日正午過ぎですでに97万人を超えた。
和食の無形文化遺産登録に中国でも多くの人が意見を投稿している。
以下は中国版ツイッターに寄せられた代表的なコメント。
●.「韓国の辛奇は?(辛奇=韓国農林畜産食品部が中国の漬物と差別化を図るため考案したキムチの中国名)」
●.「韓国のキムチなどたかが知れている」
●.「和食は美しい、まさに芸術品だ!」
●.「日本の料理人は、調理に細心の注意を払い食べ物に真摯(しんし)に向き合っている」
●.「なぜ中華料理がない。キムチより1万倍はマシなはずだ!」
●.「中国の場合は、まず食品安全が問題だ。
食材の提供時ですでに手が加えられている可能性があり、料理としてテーブルに並ぶときにはどんな化学物質が添加されているかわからない」
●.「和食が無形文化遺産に登録されたことからも、中華料理は和食に敵わないことがはっきりした。’
中華料理は無形文化遺産の候補にすら入ったことがない。
これは14億人の国民にとって悲劇だ」
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サーチナニュース 2013/12/07(土) 14:44
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1207&f=national_1207_008.shtml
【中国ブログ】わが中華料理が世界的遺産になれないのはなぜだ
先日、日本の和食文化がユネスコ無形文化遺産に登録されることが決定した。
世界的に有名な中華料理を有する中国人からは
「なぜわが中華料理は文化遺産にならないのか」
との疑問の声が出たようだ。
新浪ブログのアカウント名・2191644781さんは、その「疑問」に対する分析を自身のブログに掲載した。
中華料理が文化遺産にならない理由は「至って簡単だ」としたうえで、食品の安全が守られていないことを挙げた。
また、本来は見た目も味も重視するはずの中華料理が、人口が多すぎるために「100%真剣に作って」いたらとても間に合わないとして、「人口の多さが中華料理の発展を妨げている」との持論も展開した。
一口に中華料理と言っても、北方の料理は脂っこくで塩辛いし、南方の料理は甘い。
四川料理のように辛いものもあれば、あっさりした味付けの地方もある。
食文化というものは各地の気候風土に合わせて育まれる。
国土が広大な中国の料理をひとまとめでくくるのは難しい。
中華料理の無形文化遺産入りを目指すのであれば、地域ごとに分けて考えてみてもいいかもしれない。
品質の安全や社会問題で伝承が危ぶまれる状況であれば、それこそ世界規模で守るべき文化遺産として登録されて然るべきだ。
中華文化の偉大さをアピールするよりも、絶滅の危機を世界に訴えるほうが無形文化遺産入りが早まるのではないか、というのは穿った見方だろうか。
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